引き続き、マックルモア&ライアン・ルイスの"Same Love"の歌詞解説Part 2です!レズビアンであるメアリー・ランバートが女性的な美声でフィーチャリングしてる部分です。
Love is patient.
Love is kind.
(I'm not crying on Sundays)
私も子供のころ暗唱した、聖書の「コリント人への第一の手紙13章」からの1節の引用です。(未だに1節から13節まで結構覚えてるかも。)多少なりとも教会に馴染みのあるネイティブであれば、聖書の引用であることがすぐわかります。だから、少し硬く感じますが、そのまま聖書のように訳すといいと思います。この簡単な歌詞が聖句だと認識すると、メアリー・ランバートの歌声の「もう日曜日に泣かないわ。」は、日曜礼拝の日に泣いていた気持ちが響きます。
愛は寛容であり
愛は情け深い
(もう日曜日に泣かないわ。)
ここには、愛は寛容で (Love is patient) 、愛は情け深い(Love is kind) と教会で教えられたのに、どうしてゲイを認めないのか、神はゲイにも寛容で情け深いのじゃないのか、というニュアンスが含まれています。歌詞にあります。
And God loves all his children, is somehow forgotten
But we paraphrase a book written thirty-five-hundred years ago
I don't know
神はすべての神の子を愛される、ってことはなぜか忘れられてる
なのに、みんな3500年前に書かれた本を言い換えてる
それってどうかな
コリント人への第一の手紙13章は有名な箇所で、私が子供の頃に暗唱した時にも、子供なりに、とても偉大な言葉だと思っていました。"Same Love"では、違った解釈で引用しています。マックルモア&ライアン・ルイスは、LGBT(Lesbian=レズビアン、Gay=ゲイ、Bisexual=バイセクシュアル、Transgender=性転換者)を受け入れない保守派のキリスト教に対して、キリスト教の聖書の聖句でもって逆にLGBTを擁護しています。
コリント人への第一の手紙13章、全部ご紹介したいくらいですが、4節から5節までをここにご紹介します。
Corinthians Chapter 13:4-5
4. Love is patient, love is kind. It does not envy, it does not boast, it is not proud. 5. It does not dishonor others, it is not self-seeking, it is not easily angered, it keeps no record of wrongs.
コリント人への手紙 第13章4節-5節
4. 愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、5.不作法をしない。自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。
これに異議を唱える人はいないでしょう!と思われるような素晴らしい言葉ですね。より歌詞の理解が深まりましたでしょうか?言葉って、語彙とか文法だけではなくて文化ですよね。
ラップは俳句のようにリズムがありますから、このような題材をこんな風にカッコよく仕上げたマックルモアって、精神も頭脳も洗練されててすごいな~と尊敬します。
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